製法

作品はすべて手縫いで仕立ててあります。
レザークラフトにおける手縫いとは、革に縫い穴を開け、一つの縫い穴に2本の針で表裏から針を通し縫い上げる縫い方の名称になります。
誰でも簡単に始められる縫い方ですが、簡単な分非常に奥の深い縫い方でもあります。
下穴の微妙なズレや穴の開き具合などが縫い目に大きく影響しますので、下穴を開けるところから非常に神経を使います。
なぜ手縫いにこだわるかというと、ミシン縫いでは出来ないことが、手縫いでは出来るからです。
ミシン縫いでは縫いの力が一定ですので、革の厚みの違いなど縫い目の加減をしないといけない場所などで加減が出来ません。
手縫いですと人の手の感触、革の厚みなどを考慮した縫い方が出来ます。
また縫い目もミシン縫いと違い、糸が一箇所切れても縫い目は全体はほつれないという縫い方が出来ます。
手間は掛かりますが仕上がりの美しさ、縫い目の丈夫さは手縫いだけのなせる技です。

基本的に糸は手縫い専用の糸を使用します。
その中でも特に多用する糸がシニューという繊維状のものが束になっている非常に丈夫な糸を使用しております。
かつてインディアンは動物の腱で糸を作り、それを使用し様々な品を作りました。
今現在では、それと同じ糸(Genuine Sinew)は入手困難なため、当店ではその糸をモチーフにしたSimulated Sinewという糸を使用致します。
シニュー糸は一本の糸を裂いて太さ調整できる糸になりますが、当店では、細く裂いたシニューを一本一本撚り、その細い糸を数本組み合わせ、さらによって一本の糸を作り上げております。
この作業は、非常に手のかかる作業ですが、その分シニュー特有の断面が平たい縫いあがりではなく、通常の手縫い糸のように断面が丸い縫い糸になり、縫い上がりの美しさを増すと同時に、強度のあるシニュー糸をさらに強靭な糸に変える作業をし製作しております。
シニュー糸の色はナチュラルの一色のみになり、その他のカラー糸はビニモ糸を使用致します。
糸の色の指定もご自由に出来ますので、オーダーの際ご希望が御座いましたらお問い合わせください。


他にもコバ処理、ホック付けや菱目打ち、革の接着方法に至るまで今までの製作の中でいろいろ試し、失敗し、得た物が有ります。
ぜひ一度、当店の商品をお手に取って頂き、いままでの積み重ねから得た経験と知恵をご覧下さい。