バッファローレザーその後

雨が降ったり、晴れ間が出たりとはっきりしない空模様の本日いかがお過ごしでしょうか。

今日はバッファローレザーの経年変化のお話。

イベントなどでこの革(バッファローレザー)はどうなって行くんですか?
と良く聞かれます。

サドルなんかは皆様もよくご存じのように濃い茶色になって行ったり、黒革は光沢が出てきたりと手持ちのアイテムや、
サドル製品の在庫品を提示したりして説明がしやすいのですが、
バッファローレザーはその辺りの経年変化をご提示するアイテムが無く(実際は無くは無いのですが、持っていくのを忘れる)お客様もイメージが付きにくそうでした。

そんな時、一人の常連様が送ってくれました!バッファローレザーウォレットのその後を!

という事でバッファローレザーの経年変化をご覧ください。

こちらのウォレットは2年位お使いのウォレットで状態も非常に良く、まめにお手入れもして頂けているのが判ります。

オーナー様はレザー製品をこよなく愛されている方で、革の扱いもとても慣れているように感じます。

基本的にバッファローレザーはクロムなめしの革ですので、色の変化は御座いませんが、光沢感は増しています。

裏面はしっかりあたりがついており、ウォレットの外観もヒップに沿ってぴったり形どっているのが解るかと思います。

このように、バッファローレザーは2年たってもほとんど外観は変わらないながらも、オーナーの形に馴染んでいく革です。

総括するとバッファローレザー、少々の水濡れも気にすることなくご使用頂けるタフという事で。

バッファローレザーウォレットの経年変化おご紹介でした。

画像提供頂きましたE様、有難う御座いました!

ウォレットのメンテナンス

六月も半ばが過ぎ、夏の到来もまじかに迫った今日この頃皆様いかがお過ごしでしょうか。

大いに盛り上がっているサッカーワールドカップに熱を注ぎながら、今日も頑張って行きましょう。

さて本日は、メンテナンスの為お預かりしたウォレットのご紹介。

このウォレット、随分前のレギュラー品で今はカタログ落ちしているモデルです。

しかしなぜか最近、以前同モデルをご購入頂いたお客様からお問い合わせをちょくちょく頂くウォレットなのです。

随分前のレギュラー品だし不思議に思っていました。

でも、今回手元に届いたウォレットを見て納得。

使い勝手はもちろんお客様にとって良かったというのはもちろんあるのでしょうが、
何と言ってもその佇まいが独特でかっこいい。

作り方、縫い合わせや、革の選択などは当時の技術なので荒い部分もあるのですが、
その荒い部分もウォレットのやれた感じに同調してかっこよさをさらに引き立てているように思えました。

今ならもっと完成度が高いウォレットを作る自信はありますが、
果たして何年も使ってこの雰囲気が出るかちょっとわかりません。

というよりも、今の技術で作った時の何年後のウォレットはまた違うかっこ良さを醸し出すのでしょうね。

同じ作り手が作ってもおおまかな部分では一緒でも、全く同じ物は作れない、革も全く同じ革なんて厳密に言うと無いですから。

それが、革の魅力であったり、ハンドメイドの醍醐味なのかもしれませんね。

そう考えると、どの作品も唯一無二なんですね。

という事で、今回はこの辺で。
皆様良い一日を~

リペア&メンテナンス

ゴールデンウィーク真っ只中、いかがお過ごしでしょうか。

GW中はどこに行っても混んでてどうにもならん、などと言い訳をしつつ、出掛けている人を羨ましそうに眺めている今日この頃。

今日こそは良い作品を作るぞ!っと意気込みながらまずはブログの方いってみましょう。

本日はウォレットのリペア&メンテナンスのお話。

当店のウォレット永らくご愛用頂いているお客様から、度々メンテナンスについてのお話を頂いておりました。

お問い合わせについては丁寧に回答させて頂いておるのですが、順を追って説明すればもっとわかりやすいかな?などと思い、今回リペア&メンテナンスのご依頼を頂いたウォレットを例にご紹介させて頂ければと思います。

また、各パーツが壊れ、だましだまし使っているというお客様のリペアの参考になれば幸いです。

まずは、モデルとなるウォレットのご紹介。

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こちらのウォレット、2008年12月に納品させて頂いたウォレットとなり、5年弱ご使用頂いたウォレットになります。

かなりヘビーにご使用頂いたようで、かがり部は一部切れてなくなり、マチが外れ財布を開けると左側面フルオープンという状態でした。

このような状態から、まずは残っているかがりをすべて外していき、分割できるパーツを出来るだけ分解していきます。

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幸いにも平縫いの部分はまだまだ綺麗でしたし、革もまだ充分ご使用頂ける状態でした。

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分割が出来たら各パーツの洗浄に入ります。

サドルソープを使い、汚れを落としていきます。

汚れが落ちたら、革を乾かして続いてレザーコンディショナーを入れていきます。

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コンディショナーは革に保湿を与え、油分が抜けて硬くなっている革を柔らかくしてひび割れを防止する効果があります。

最後に、レザードレッシングを入れていきます。

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レザードレッシングは油分の補充と艶出しの為に使います。

これで、革のメンテナンスは一通り終了しました。続きましてリペアに入ります。

今回のリペア箇所は、かがり部の編みなおしがメインで、ハトメリングの付け直し、ディアレースの付け直し等を行いました。

一番大がかりなかがりの編みこみにスポットを当てご紹介いたします。

まずは、かがりに使用するレースですが、エイジングしていないレースを使うとウォレット本体と色の違いが出すぎてしまいます。
それが良いというお客様もいらっしゃいますが、今回はなるべく色の違いが出ない様に染料で本体のエイジングに近いように染めたレースを製作します。

まずはかがりに使うレース用のディスクを切り出します。
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通常のナチュラル色のサドルレザーになります。

こちらを染めていくとこのような状態に。
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ムラの無い様に染めていき、染めあがったディスクを切り出すとこのような感じに。
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このレースをベベリング等の処理をし仕上げたレースがこちら
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こちらのレースを既存の平目穴をトレースしながら編み上げていきます。

そのような作業し、リペア&メンテナンスご終了したウォレットがこちら

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このように、まだまだご使用頂けるウォレットになり再び納品させて頂きました。

ちなみに、こちらのメンテナンス方法は弊社取り扱いの革に適したメンテナンス法となり、他社製品に関してはそれに適したメンテナンス法をご使用下さいます事をお願い申し上げます。

長くなってしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございました。
今日も頑張っていきましょう!

時計のメンテナンス

静かな朝を迎えた木曜日いかがお過ごしでしょうか。

春の日差しが一転、夏のような陽気の今日この頃。

また週末は寒さが戻ってくるようなので、体調管理は万全にしたいものですね。

さて本日は時計のメンテナンスのお話です。それではいってみましょう。

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以前ご注文頂きましたウォッチバンドのクォーツ電池交換、及びベルトメンテナンスのご依頼をお受けいたしました。
早速現状を拝見しましたが、製作したのは2005年、すでに8年経過している割には革のコンデションも良く、大事に使っていただけているなというのが第一印象でした。
こちらの時計、通常使用するバネ棒で脱着をする時計ではなかったので、ベルトへの取付けも独自に製作致しました。
その部分にも痛みは見受けられなかったので一安心でしたが、独特な構造故に電池交換などは、よそに持って行っても恐らく断られると思います。
その辺は当店で責任を持って対応するので、このようなオーダーをお考えのお客様はご安心下さい。
早速、電池交換、革の洗浄、オイルアップをし、革もみずみずしさが戻り、ツヤも良い感じで出てきました。
まだまだご使用頂ける時計にし、さらなるエイジングを期待しつつ納品させて頂きます。
今回、ビフォー、アフターでは無いですが、革のエイジングを確認頂ける様に、納品時の画像と、メンテナンス後の画像を掲載致します。エイジングの参考になれば幸いです。

ということで、本日はメンテナンスのご紹介でした。しばらくしたらonline store内のオーナーリポートのコーナーでも、こちらの時計を掲載したいと思います。また、online store内に在庫品コーナーも作らなければいけないし、なんだかんだと忙しい日々を送っている今日この頃でした。